散財日記
2013-08-17 この日を編集
_ 原鉄道模型博物館に行ってきました
横浜にある原鉄道模型博物館に行ってきました。これまで私の鉄道模型趣味を知る友人からは「もう行ったんでしょ?」と当然のように聞かれていたのですが、なかなかチャンスがありませんでした。今回は帰省中に開館一周年記念イベントがあったこと、当ブログにも何度かコメントを下さっている NUKINA さんがガイドツアーをして下さる、ということで何とか時間を作り行ってきました。
ガイドツアーに参加したのは私を含め 5 名、これに NUKINA さんとその息子さんが加わり総勢 7 名でした。
1 番ゲージ(縮尺1/32、軌間45mm)と O ゲージ(縮尺1/45、軌間32mm)のコレクションが主体ということで、N ゲージ(縮尺1/150、軌間9mm)と 16 番ゲージ(縮尺1/80、軌間16.5mm)しか触れたことのない私にとっては未知の世界。ちょっとドキドキしながら入場しました。
結果は…すごい!もう何というか鉄道模型の黎明期の歴史たどるような収蔵物。ハンドメイドや海外メーカーの 1 番ゲージモデル、日本のメーカー(関電機、千代田計器、そしてカワイ)による戦前の 35 mm ゲージ模型(縮尺1/30、軌間35mm)を始めて目にし、なんかもう一種の技術史をたどるような感覚を味わいました。
そして今回の開館一周年記念イベントの「原信太郎 鉄道模型作りの全貌」では、コアレスモータを用いた実物同様の釣りかけ駆動と電気ブレーキ、揺れ枕装置を実装した台車が、どのような変遷をたどり開発されてきたかが展示されていました。ただ、電気・機械工学の素養、そして 16 番ゲージ以上の鉄道模型の組み立て経験がない方だと、なんとなく通り過ぎてしまう展示かもしれません。今回は NUKINA さんの解説があったのでより深く味わうことができました。NUKINA さん曰く、これらの駆動装置を実装した電車を走らせると、力行、惰性、制動が実物どおりに可能で、しかも制動時には「音が出る」というから驚きです。最近の鉄道模型は DCC やカンタムサウンドなどデジタル制御によって「音を出す」ことが流行っていますが、原模型の場合は完全にアナログなシステムで「音を出す」ことに成功しているとのこと。一度実際に走行している姿を見てみたい!聞いてみたい!
同じスペースには原さんが知人から預かり、そのまま原さんの自宅に棚さらしになっていたカツミの O ゲージ日本型スケールモデルが多数並べられていました。これもめったに見ることのない「幻のモデル」ばかりで、興奮してしまいました。
途中、おまけ程度に 16 番ゲージの模型も展示されていました。NUKINA さん曰くこれも貴重なコレクション(のごく一部)らしく、メーカーごとにまとめた方がよいのだか「誰がそれを整理するか、そして解説プレートを書くか」で止まっているとのことです。コレクションも多いと管理するのも大変ですね。
最後に 1 番ゲージの巨大レイアウトを見学。製作は天賞堂とのこと。残念ながら走行しているのは現在のメーカー完成品だったので、原模型の真髄を見ることはできませんでした。ただし、線路は鉄製、架線集電という一見しただけではわからないところに手がかかっています。これは原さんの自宅のレイアウト(9 m × 18 m というとんでもないサイズ)も同様とのことです。
ということで初めての原鉄道模型博物館体験、とても堪能させてもらうことができました。また、最近模型工作から離れていたのですが、ちょっとは手を動かす時間を作ろうという気持ちになってきました。ガイドして下さった NUKINA さん、どうもありがとうございました。
ちなみに原さんのコレクションをまとめた本「」が、過去に出版されていたようです。ミュージアムショップを兼ねている天賞堂みなとみらい店には在庫があったので、買っておけばよかったと後悔しています。